ラペル(ラペラ)ガードとは?基本の仕組みと攻撃・対処の考え方
「道衣の裾を握られると、思うようにパスできない」
「ラペル(ラペラ)を使って攻撃したいけれど、何から学べば良いかわからない」
道衣を着て行うブラジリアン柔術では、襟や袖に加え、上着の裾もコントロールに利用します。その特徴を活かした技術が、ラペル(ラペラ)ガードです。
複雑に見える形でも、「何を握り、どこを通して、相手のどの動きを制限しているのか」を考えると、仕組みを理解しやすくなります。
この記事では、ラペル(ラペラ)ガードの基本的な考え方から攻撃への展開、対処を学ぶポイントまで紹介します。
ラペル(ラペラ)ガードとは?
ラペル(ラペラ)ガードとは、道衣の襟から続く前身頃、特に帯から引き出した裾の部分を利用して、相手をコントロールするガードの総称です。
ひとつの決まったポジションだけを指す言葉ではありません。布を通す場所、握る手、自分と相手の脚の配置によって、さまざまな形があります。
代表例のワームガードでは、相手の道衣の裾を自分の脚と相手の脚に関係づけて握り、動きを制限します。同じラペル(ラペラ)ガードの仲間でも、スクイッドガードなどでは配置や攻撃の展開が異なります。

なぜ道衣の裾で相手をコントロールできる?
布を通す位置によって、動ける方向が変わる
ラペル(ラペラ)ガードでは、道衣の裾を脚の間などに通し、布の張りを利用して相手の動きを制限します。
ポイントは、強く引っ張ることだけではありません。布がどこを通っているかによって、相手が脚を引く、踏み出す、身体の向きを変えるといった動きに影響します。
そのため、形を覚えるときは「このグリップで何を止めているのか」も一緒に確認しましょう。
グリップと足・腰の動きを組み合わせる
ラペル(ラペラ)を握っていても、足の配置や距離が合っていなければ、十分なコントロールにつながらないことがあります。
足で距離を保ち、フックで相手の脚に働きかけ、腰の位置を調整する。こうしたガードの基本に、布を利用したコントロールが加わります。
握力だけに頼らず、グリップ・足・身体の角度をひとつの仕組みとして考えることが大切です。

ラペル(ラペラ)を使った攻撃の広がり
スイープで上のポジションを狙う
相手のバランスを崩しても、自由に足を踏み出せる状態なら、姿勢を立て直されることがあります。
ラペル(ラペラ)を使ったスイープでは、布によるコントロールと足の働きを組み合わせ、相手が支え直しにくい状態を作って上のポジションを狙います。
技ごとに崩す方向や手順は異なるため、「どちらの脚が動きにくくなっているか」「相手がどこで体重を支えているか」に注目して学ぶと良いでしょう。
バックテイクにつなぐ
スイープを防ごうとして相手が身体の向きや体重の位置を変えると、背中側へ回る機会が生まれる場合があります。
ひとつの攻撃を無理に続けるのではなく、相手の反応に応じて次の展開を選ぶ。その連係を学ぶことも、ラペル(ラペラ)を使った攻防の面白さです。
絞め技や関節技へ展開する
道衣の裾は、ガードでのコントロールだけでなく、絞め技や関節技への展開にも使われます。
ただし、ラペル(ラペラ)を使う攻撃が、すべてワームガードのような形から始まるわけではありません。クローズドガードやハーフガードから取り組める攻撃もあります。
例えば『Lapel Guard Killer』には、ハーフガードからの絞めやスイープ、クローズドガードからの腕への攻撃が収録されています。
ラペル(ラペラ)ガードへの対処で見たい3つのポイント
相手に道衣の裾を握られたとき、どの形にも通用するひとつの外し方があるわけではありません。まず、コントロールの仕組みを見分けることから始めましょう。
1.布の通り道
相手が握っている布は、自分の脚や相手の脚のどこを通っているでしょうか。
握っている手だけを見るのではなく、布のつながりを確認すると、動きにくさの原因を考えやすくなります。
2.相手の足とフック
道衣の裾だけに気を取られると、相手の足による距離の管理や崩しを見落とすことがあります。
布と足がどのように組み合わさっているかを確認しましょう。
3.自分の姿勢とバランス
動きが制限されたまま力任せに進むと、バランスを崩すことがあります。
どこへ体重をかければ安定するのか、何を解除してから動くのか。具体的な手順は、ガードの形に合ったパスと合わせて練習することが大切です。
初心者から上級者まで、経験に合わせて学ぶ
初心者は、ひとつの形と目的から
初めて取り組む場合は、複雑な連係を一度に覚える必要はありません。
まずは入り方を確認し、形を保てるようになってから、ひとつのスイープへ進むと理解しやすくなります。基本的なガードの姿勢や距離の取り方も、指導者と確認しながら練習しましょう。
中級者・上級者は、得意なガードとの連係へ
デラヒーバやハーフガードなど、普段使っているガードにラペル(ラペラ)のグリップを組み合わせることで、新しい展開を検討できます。
攻撃する側と対処する側を交代して、どの条件でコントロールが成立するのか、どこで解除されやすいのかを確かめてみましょう。
関連教則DVD: ラペル(ラペラ)ガード キラー

ラペル(ラペラ)を使った攻撃と、その対処を映像で学びたい方に紹介したいのが、**オズワルド “ケイシーニョ” モイジーニョによる『Lapel Guard Killer』**です。
本作では、スイープやバックテイク、サブミッションに加えて、ワームガードとリバース・デラワームガードへのパスも紹介しています。
「自分のガードに取り入れたい」「相手に使われたときの対処を学びたい」という、両方の課題につながる教則です。
主な収録内容
- ラペル(ラペラ)を使ったデラヒーバからのバックテイク
- クローズドガードからのラペル(ラペラ)・アームロック
- ハーフガードからのラペル(ラペラ)チョークとスイープ
- ラペラプラッタからのスイープ、バックテイク、ニーバー
- ラペル(ラペラ)を使ったウェイタースイープ
- リバースデラヒーバからのラペル(ラペラ)スイープ
- ラペル(ラペラ)ガードのヒント
- ワームガード、リバース・デラワームガードへのパス
※「ラペラプラッタ」は個別の技術名称のため、その名称で記載しています。
このような課題がある方に
ガードからの攻撃を増やしたい方
普段使っているポジションから、道衣の裾を利用する展開を学びたい方に。
スイープとバックテイクを組み合わせたい方
相手の反応に合わせて、次の攻撃を選べるようになりたい方に。
ワームガードへのパスを練習したい方
相手のコントロールを理解し、具体的な対処を学びたい方に。
収録技術には複雑な展開も含まれます。初めて取り組む方は指導者と相談しながら、自分が慣れているポジションの章から学ぶと良いでしょう。
映像で確認しながら、自分の柔術に取り入れる
布をどこへ通すのか、いつ持ち替えるのか、足と腰をどう動かすのか。文章だけでは捉えにくい部分を、映像で確認しながら練習できます。
自分の攻撃を広げたい方も、ラペル(ラペラ)ガードへの対処を学びたい方も、まずは収録内容から、自分の課題に合うテクニックを探してみてください。